「市の施設」でも運営は市とは限らない

公営体育館は自治体の施設ですが、運営は必ずしも自治体自身ではありません。多くは指定管理者制度により、外部の法人が数年契約で運営を任されています。当サイトは各施設の運営者と、その情報の確認日を収録しています。運営者を見ると、同じ「市立体育館」でも担い手が財団だったり民間企業だったりと分かれることが分かります。

指定管理者制度のしくみ

総務省の説明資料によると、指定管理者制度は平成15年(2003年)の地方自治法改正で導入されました。根拠は地方自治法第244条の2で、自治体は条例の定めるところにより、議会の議決を経て、期間を定めて法人その他の団体を指定管理者に指定し、公の施設の管理を行わせることができます。それ以前の管理委託制度との大きな違いは、民間企業も含めた幅広い団体が担い手になれることと、指定に期間があることです。

同じ資料は、令和3年4月1日時点の全国の導入状況を示しています。指定管理者が導入されている施設は合計77,537施設で、そのうち体育館を含む「レクリエーション・スポーツ施設」は15,479施設と全体の19.8%を占めます。指定期間は5年が72.7%と最も多く、3年は13.3%でした。指定管理者の種別では、株式会社が23.5%、社団・財団法人等が23.9%と拮抗しており、自治会などの地縁による団体(17.9%)や公共的団体(14.9%)も担い手になっています。

収録の内訳

当サイトの全国1,618施設のうち、運営者を収録しているのは1,148件で、運営者名は641通りにのぼります(未収録は470件)。確認日を併記しているのは1,176件です。運営者名を性格で見ると、次のような類型に分かれます。

運営形態 代表例 特徴
自治体直営 市・町・村や教育委員会 運営者欄に自治体名がそのまま入る
スポーツ振興財団・公社 各市のスポーツ協会・スポーツ振興事業団 収録運営者の半数近くを占める
民間スポーツ企業 コナミスポーツ・ミズノ・シンコースポーツ等 指定管理者として単独で運営
共同事業体・グループ 複数の企業・団体による企業体やグループ 規模の大きい体育館に多い

記載のある運営者を法人の性格で大別すると、もっとも多いのは各市町村のスポーツ協会やスポーツ振興事業団といった財団・公社系で、記載分の半数近くを占めます。次いで複数の企業・団体が組む共同事業体やグループ、そして民間のスポーツ企業が続きます。運営者名にコナミスポーツが現れるのは39件、ミズノが37件、シンコースポーツが34件です。

例として、横浜市中スポーツセンターは公益財団法人横浜市スポーツ協会、金沢市総合体育館は公益財団法人金沢市スポーツ事業団が運営します。一方で龍ケ崎市総合体育館はコナミスポーツを含む共同事業体、神戸市立中央体育館はシンコースポーツ系と日本管財による共同事業体が担っています。

なぜ「確認日」を併記するのか

指定管理者は期間を定めた指定で、全国では5年ごとの更新が主流です。公募のたびに交代することがあり、「○○財団が運営」と書いても、次の指定期間で別の企業に替われば、その記述はすぐ古くなります。当サイトが運営者に確認日を併記しているのは、いつ時点の情報かを明示し、交代を追えるようにするためです。

運営者が替わると、教室・スクールの内容や、予約・問い合わせの窓口が変わることもあります。民間のスポーツ企業が運営する体育館では、その企業の教室プログラムが施設内で開かれている例も見られます。運営者は施設選びの決め手ではありませんが、予約方法や料金の問い合わせ先を知る手がかりになります。地域ごとの施設は体育館・コート一覧、場所選びは体育館・コートの探し方、予約の仕組みは体育館の予約方法から確認できます。