順番を決めると迷わない

バドミントンを始めたばかりのころは、覚えることが多くて何から手をつければいいか迷いがちです。スマッシュのような派手なショットに憧れて先に練習したくなりますが、土台ができていないと形が崩れやすく、遠回りになります。

参考になるのが、世界バドミントン連盟(BWF)が世界の学校向けに提供する公式教育プログラム BWF Shuttle Time の進め方です。BWF Shuttle Timeは5歳から15歳の子どもを対象に、楽しく安全に技術を身につけられるよう設計されており(BWF Shuttle Time概要)、レッスンは易しい基礎から段階的に難しい技術へ進む順番になっています(Activity of the Month)。以下は、その流れをもとに整理した覚える順番の目安です。

段階的な流れ(目安)

段階 覚えること ねらい
1 グリップ(握り方) フォアのV字グリップ、バックのサムグリップ、握り替え
2 構えとフットワーク 中央で構え、前後左右へ動いて戻る
3 サービスとネット際 短いサービス、ネットショットで丁寧に返す
4 リフト(下から上げる) ネット際の球を奥へ高く返す
5 クリアー(頭上から奥へ) 頭上のスイングで相手コートの奥まで飛ばす
6 ドロップ・スマッシュ クリアーと同じ動きから、落とす・打ち下ろす
7 ドライブ・ゲーム 速い横の打ち合い、実際のゲームで使う

1. グリップ

すべての土台です。BWF Shuttle Timeもグリップの活動から始まります。フォアの基本グリップ、バックのサムグリップ、そして握り替えを覚えます。詳しくはグリップの握り方を参照してください。

2. 構えとフットワーク

打つ前に良い位置へ動けることが、安定したショットの前提です。中央で構え、前後左右へ動いて戻る動きを身につけます。詳しくは基本フットワークとホームポジションを参照してください。

3. サービスとネット際

ラリーは必ずサービスから始まります。まずは短いサービスをコートに入れられるようにし、ネット際でそっと返すネットショットで“丁寧に扱う”感覚を養います。サービスには規則上の細かい決まりがあるので、サーブのルールもあわせて確認しておくと安心です。

4〜5. リフトとクリアー

下から高く上げるリフトと、頭上から奥へ飛ばすクリアーは、コートを広く使う土台になります。特にクリアーは、後で覚えるドロップやスマッシュと同じ頭上のスイングから生まれるため、先に固めておく価値があります。スイングの考え方はラケットの基本の振り方にまとめています。

6. ドロップ・スマッシュ

クリアーの動きができてくると、同じ振りから、ネット際に落とすドロップや、鋭く打ち下ろすスマッシュへ広げられます。憧れのスマッシュは、この段階まで来てから取り組むと形が安定しやすくなります。

7. ドライブとゲーム

最後に、速い横の打ち合い(ドライブ)や、実際のゲームの中で使う練習へ進みます。BWF Shuttle Timeにも「Half Court Singles」など、覚えた技術をゲームで試す活動が用意されています。

順番はあくまで目安

もちろん、この順番は絶対ではありません。指導者の方針や、その日の練習相手によって前後することもあります。大切なのは、土台(グリップ・フットワーク)を飛ばさないことと、易しい球でできてから速い球に進むことです。各ショットの呼び名の一覧は主なショットの名前、実際の練習の組み方は初心者の練習メニューの組み立て方を参照してください。始める前の全体像はバドミントンの始め方 完全ガイドにまとめています。