スイングは大きく二種類
バドミントンのショットはたくさんありますが、ラケットの振り方(スイング)の土台は大きく二つに分けて考えると整理しやすくなります。頭上の高い位置から打つ オーバーヘッド と、体の低い位置から下へ入れて上げる アンダーハンド です。多くのショットは、この二つのどちらかから生まれています。ショットの呼び名そのものは主なショットの名前にまとめているので、あわせて読むと対応が分かりやすくなります。
なお、握り方はグリップの握り方、打点に入るための動きは基本フットワークで扱っています。良いスイングは、正しい握りと良い足の運びがあって初めて生きてきます。
オーバーヘッド(頭上から打つ)
相手コートの奥から来た高い球や、上げられた球を頭上で打ち返すのがオーバーヘッドです。世界バドミントン連盟(BWF)の研究紹介では、フォアハンド側で頭上から打つ球を「オーバーヘッドショット」と総称し、そこにクリアー(奥へ飛ばす)、ドロップショット(ネット際に落とす)、スマッシュ(鋭く打ち下ろす)が含まれると説明されています(BWF Development「The badminton overhead shot」)。同じオーバーヘッドの動きから、力の入れ方と面の角度を変えるだけで違う球種が打ち分けられるのがポイントです。
BWF Shuttle Timeの「Forehand Clear(フォアハンドクリアー)」のレッスンでは、この頭上のスイングを、ボールを遠くへ投げる動作(スローイングの動き) になぞらえて教えます。ひじを高く上げ、体を回しながら、投げるように腕を振り出す。この“投げる感覚”がオーバーヘッドの基礎です。初心者はまずクリアーで、頭上から相手コートの奥まで飛ばせるようになることを目標にすると、スマッシュやドロップにもつなげやすくなります。
アンダーハンド(下から上げる)
ネット際に落ちてくる球や、低い位置の球を下から拾って返すのがアンダーハンドです。BWF Shuttle Timeには「Forehand Lift/Backhand Lift(フォア/バックのリフト)」のレッスンがあり、下から相手コートの奥へ高く上げる球を扱います。日本語圏では、この下から高く上げる球を「ロブ」とも呼びます。
また、ネットのすぐ前で、ネットすれすれに小さく返すネットショット(ヘアピン)もアンダーハンド系の繊細なタッチが必要な球です。BWF Shuttle Timeにも「Introduction Net Shots」というネット際のレッスンがあります。強く振るのではなく、そっと運ぶ感覚が求められます。
横方向のスイング(ドライブ)
もう一つ覚えておきたいのが、ネットの高さ付近を床と平行に近い軌道で速く飛ばす ドライブ です。これはオーバーヘッドともアンダーハンドとも違い、体の横あたりで、コンパクトに振る横方向のスイングになります。BWF Shuttle Timeにも「Midcourt Drives」というレッスンがあります。速い展開の打ち合いで使われる球です。
フォアハンドとバックハンド
どのスイングにも、利き手側で打つ フォアハンド と、反対側で打つ バックハンド があります。バックハンド側は、グリップの握り方で触れたサムグリップ(親指を当てる握り)に持ち替えて打つのが基本です。フォアハンドから覚え、少しずつバックハンドを加えていくと無理がありません。
練習の進め方
スイングは、いきなり試合の速さでやろうとすると形が崩れます。まずはゆっくり素振りで動きを確認し、次に止まった球や易しい球で打点をつかみ、最後にラリーの中で使えるようにする、という順番が取り組みやすい流れです。この段階的な進め方は初心者の練習メニューの組み立て方で、最初の一人練習はシャトルの持ち方と最初の基礎練習で扱っています。どのショットから覚えるかの順番は初心者が覚える順番を参照してください。